(行け行けさんー突然死タイプ)



  この方はA(きびしい親)が高い。さらにより以上にB(優しい親)が高い。そしてC(合理性)も高い、D(自由気ままな子供)も高い、しかしE(人の評価を気にする子供)は殆どないというタイプです。

  どういう人をイメージされますでしょうか? 昭和一桁の人に、こういう方が割と多いんです。中小企業のオーナーとかあるいは各界のリーダーシップをとる方に多いタイプです。このタイプの方は非常に仕事が出来、成功されます。

  と言いますのは、A(きびしい親)がかなり高いから部下の教育がてせきる。しかし、B(優しい親)がそれ以上に高いから部下もついてくる。

  これが逆転して、A(きびしい親)が高くて、B(優しい親)が低いと、正しいことを言ってるのですが、言えば言う程人は離れていきます。

  C(合理性)が高いために、いくつもの仕事がテキパキと出来ます。感情に振り回される人は一つの仕事しか出来ませんけれども、Aが高いのでいくつもの仕事が同時にやってゆけるのですね。

  それからD(自由気ままな子供)が高いから、前向きで活力があってどんどん進めますね。なによりも、仕事を楽しんでいます。しかも、E(人の評価を気にする子供)がないから、人には殆ど気を遣わない。

  だからこのタイプの方は、「人がどう思うだろうかとか、気に入ってもらえただろうか」とか心配したり、不安になったりして消耗することは殆どありません。

  当然のこととして、バリバリと仕事が出来、しかもどんどん成功されるタイプです。それで、この方を“行け行けさん”と申します。まさに猛烈タイプ、A型行動パターンです。


{自滅のシナリオ}

  「行け行けさん」は、D(自由気ままな子供)で、前進拡大が充実感なのですが、「不満さん」になりません。

  A(きびしい親)があり、それよりB(優しい親)より高く、C(合理性)も発達しているので、社会適応能力が抜群ですから、D(自由気ままな子供)が考えることがすべて実現します。いくつもの仕事ができる。いくつもの会社ができます。

  問題は、中年になって起こります。若いときは、仕事の規模が小さいので、2倍、3倍にすぐに拡大します。規模が大きくなると、それ以上は簡単には拡大できません。従業員が100人もなれば、200人にはなれませんので、充実感が感じられません。「不満」さんになります。

  客感的には、これ以上事業を拡大してはならないときでも、前進前進ですので、会社が空中分解することになります。

  また、ドンドン仕事をすることは、たくさんの会合で飲んだり食べたりもドンドンすることですから、高血圧、糖尿病、痛風などもでてきます。しかし、E(自己防衛本能)が低いので、気にせずに突っ走りますので、突然死が起こります。

  そういうことにならずに済んだとしても、E(他人の評価を気にする子供)が低いので、人の不安が理解できません。力がなくなれば、周りに人がいなくなります。寂しい晩年が来ることになります。 

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